クエスト:ジェネッタ、友達を作るの巻(前編)


...。



成程、承知しました。



オッケーです!



イヤまァ別に良いけどよ。
この依頼、3人で来る必要あったか?


ヒデオに押し切られちゃったからねぇ。
オリファントは自分とギルド長だけで倒すって...


その方が楽、とまで言いやがったからな。



確かにヒデオとギルド長なら心配いらないと思うけど。
うーん...


モリイ、ひとまず今は依頼に集中しましょう。



あ、そうだね。
えーっと、友達作りかぁ...


恥ずかしながら私は獣達とハウンドの師が幼少の全てでした。
友人の作り方が分かりません。


あたしもここに来るまで友達っていたことないや。
ケイスはどう?


悲しい奴らだな...ったく。
俺もいねえよ。


ケイスとモリイは幼馴染みではないのですか?



あたしとケイスは友達っていうか...
えぇっ、騎士団でも1人もいなかったの!?


悪ィかよ。
そもそも俺がドラグーン目指したのはテメエの...




しゃらくせえ、広場に行くぞ。
探せば同年代のモノ好きくらい見つかンだろ。



ぐへへ姉貴、まず誰からいきやしょう...?



どういうキャラだそれは。



しかし街中を行き交うのは冒険者ばかりですね。
女将さんと同年代の相手を中々見かけません。


まァそういう街だしな。
ンで、ここにいる連中じゃ依頼人は御不満って訳だ。


ふと思ったのですが私達で女将さんの友人になれば良いのでは?



そいつはまだ仕舞っとけ。
...あ? アイツらどこ行きやがった?


そうですねぇ、姉貴!



(姉貴呼びが定着している...)
モリイ?


分かりました!
って訳でみんな、3Fに行こう!


イヤ待てなにが「って訳で」なのか説明しろダアホ。



あ、えーっとね、今酒場で聞き込みをしてきたの。
そしたら...


...って訳だから3Fに行ってみよう!



...。



...。




いえいえ、あたし達も今来たところです!



1つ聞くがよ、テメエ本気でトモダチがここにいると思ってんのか?



えっ、うーん...まぁ何とかなるんじゃない?



私としては相当なんかやばい空気を感じる情報を「ちょうどいいんじゃないか?」
と渡されてしまう女将さんに戸惑っています。


実際あのタイプと友達になれる奴なんざ限られてるだろうなァ。



そうですか...



ああ...



ん?
2人共、あたしの顔に何かついてる?


いえ、何でもありません。
女将さんも戦闘に参加するのですかモリイ?


うん、そうみたい。
ちゃんと二つ名も取得してるハウンドだね。


つうかレベル60もあんのかよ。
ギルド長はともかく、看板娘にも負けてんのか俺達は...


別にいいじゃん。
さーてどうする、すぐ近くに上り階段があるみたいだけど。


東側へも道は続いているようです。
懐かしい石像のギミックが配置されていますね。


ひとまず上り階段からいかねえか?
4Fにも空間が広がってんのか確かめておきてえ。



...あン?



何か...得体のしれない物体が鎮座していますね。



...。
!!


魔物じゃねえか!!



まさかあれが、噂の少女...?



ハァァア!?



不味いです、女将さんは相手が魔物だということに気付いていません。



流石に擁護できねえぞ...
オイ糸目!そいつの周りに転がってるモンが見えねえのか!!


十中八九その魔物の仕業でしょう。



ふにゃ!?
姉貴、この子の足下には死体がいっぱいですぜ!!


イヤ誰にだよ!!



! みんな行くよ!!



ああクソ、しゃらくせええ!!



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